2024.8.27
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- スタッフ通信
今回は、弊社在庫の道産セン材を、エポキシレジンを使って
ひび割れ部分を補強してみましたので、ご紹介させて頂きます。
エポキシレジンをご存知でしょうか?
2液性の人工樹脂の事で、海外などでは木材の間に流し込んで、海岸などを模したリバーテーブルの制作に用いられたりします。
高価かつ扱いが難しいため、使用している同業者様を多くは見かけませんが、
無垢天板の補修・補強材として見たときに、
「次世代の補強材」
としてメリットがたくさんあります。
① 木材の細部まで浸透してくれる
エポキシレジンは2液撹拌後、トロリとした液状になり、その後硬化まで24~72時間要します。
(季節によって変わります)
そのため、木材に流し込んで静置すると、ゆっくりとヒビや導管の内部にも浸透してガッチリと硬化してくれるため、
補修後も剥離することなくひび割れ部分を安定してホールドしれくれます。
② 強度が最高クラス、かつ加工しやすい
エポキシレジンは撹拌前は水飴のような粘性をもった液体です。
それを硬化剤と混ぜ合わせる事で、オイルくらいまでサラサラになり、
その後、製品にも依りますが、最終的にはアクリルくらいの硬さにまで硬化します。
通常、木工で使用されるボンドや接着剤などだと、木と木を圧着させることで強度がでますが、
エポキシレジンは、写真のような木部同士が離れたひび割れも、
液体の状態で流れ込んだ形のまま固定してくれます。
また、硬化後は木材と同じように鉋掛けやヤスリがけなどで加工が可能です。
ひび割れなどを気にすることなくヤスリがけなどができるのはかなりのメリットです。
③ アルコールや溶剤に強い
通常、木材の加工・補修や塗装に使用される木工用ボンドやウレタンなどは、
消毒用エタノールや次亜塩素酸ナトリウム水溶液などで拭き上げ続けると
接着や塗装が溶け出して、剥がれやすくなります。
一方、エポキシレジンは硬化後はそういった溶剤にはめっぽう強く、長い期間強度を維持します。
こちらが研磨後の状態です。(無塗装ですが)
塗装をすると、さらに透明度が上がり、全体の馴染みがよくなります。
もちろん、多少の衝撃が加わっても剥離することなどはほぼありません。
弊社では、とてもよい素材の無垢天板が数多くありますが、
一部ひび割れがみられたり、節穴が大きく開いていたりして、
テーブルなどの天板としては今ひとつ使いづらい…という素材を、
今回のセン材のように補強することも可能です。
無垢材のテーブルをオーダーしたいけど、割れや穴開きだとちょっと心配…という方も、
お気軽にご相談下さい。
お気に入りの無垢木材を、世界でただ一つのおうちテーブルに。
以上、スタッフの増山がお送りしました。